「振付を覚えるにあたって」

舞台で踊ることに慣れていない方へ。

 

発表会の振付が少しづつ進んでいます。
私の振付は原則的に1日1曲仕上げてしまいます。
なので振り覚えに自信のない方にはかなりなハードルの高さのリハーサルです。
それは私もわかっています・・・
そのため、ビデオ持参の方も半数以上いらっしゃいますし、私もそれは賛成です。

 

昔私は先生から「ビデオなんてもってのほか!頭と体で覚えなさい」と言われて育ちましたが、今の時代はビデオ、どんどん使って良いと思っています。
ただし、基本的には自分の頭と体で覚える努力を!
ふとしたド忘れや、どの音にどの振りが当てはまるんだっけ?とか、自分の動きの確認、程度に使うのがおすすめです。

 

所で、振付を覚えるコツですが、集中する事、そして体をしっかり動かす事、そしてジャズダンスの場合はカウントが結構大切です。
カウントを数えるのが苦手な方、いらっしゃいますね。
中には昔の先生から「カウントは数えるな!」と育った方も。
でもこれは楽譜と同じで、何か疑問が生じた時にカウントを覚えているととても便利です。
共演者との問題が早めに解決しやすいです。
そして振り写しする時やマーキングする時も、カウントを数えながら時の流れを他人と共有することで、リズムが出てわかり易く、振り写るスピードが速いです。
じっくり時間かかって良い、とか、上級者同士の場合は比較的カウントが無くても大丈夫です。
あと、策としては曲を唄える位まで覚えておくのがお勧めです。こっちの方が簡単かもしれませんね。

 

もちろん舞台に乗る時にはお客様にカウントが見えてはいけません。

 

普段レッスンとして受けているクラスではコンビネーションは30~40秒の曲を30分くらい踊るだけですよね。
もらった動きを「こうしたらもっとかっこ良い」とか「こうしたら脚がもっと上がる、回れる」とか「こんな気持ちをこの振りに込めて」など考えながら受けていらっしゃるかと思いますが、発表会の振付は3分以上の曲を数時間もかけてひたすら覚えなくてはいけません。
こんな場合「こうしたらもっとかっこ良い」なんてずっと考えていたら脳や筋肉があっという間に疲れてしまいます。

 

とにかく覚えることに集中しましょう。

 

自分の鏡の姿が先生と違って我慢出来なくても、出来ない振りがあっても、とにかく自分なりに覚える。
そして休憩時間は筋肉と頭を休める。

 

まだ3ヶ月ありますから、練習は今度すれば良いのです。
1日で全て覚えて、上手に踊って、顔の表情付けて、衣装を着ているかの如くのイメージで踊る、、、これはプロのする事です。
プロ目指す方は、是非これをやって下さって結構です。また上級者もここを望むべきです。
私も助かります。私のやる気もUP!間違い無しです。

だって振付作業はお互いのセッションですからね、本当は。

余談ですが、作品を作る時、振付者と受ける側は対等が望ましいのです。

 

それと振り写しをするのが嫌いな方もいらっしゃいます。
でもこれ、振りが他人に写らないからですよね?
他人に写らない=観ている人に伝わらない=舞台でもお客様に伝わらない
なのです。

知らないお客様から「何踊っているかわからなかったね」と影で言われないためにも、人に振りを伝える努力を。

 

共演者に振りを聞かれたら頑張って精いっぱい動いて振り写しをし、お客様に気持ちを伝える練習をスタジオでしちゃいましょうね!

少しづつ少しづつ先へ進めます様に。

[Posted by kumiko at 2014年04月1日]