「目で確認と感覚で確認」

ダンス初心者の方へ。

 

人は都合の悪い事は見ない。
だから幸せに生きて行けるのかもしれない。

 

ダンスを決して美しく踊れてはいない人に限って「自分は出来てるのか、これで良いのか。」と、確認をしない人が多いです。
見る余裕がないのかも知れないですね。

 

確認出来る能力を身に付けると自分の姿を鏡で見て他人の動きとの違いを察知し、振付を与えてくれた人の反応を確認し、自分自身ですぐ修正するのであっという間にダンスが変わります。

 

最近初級クラスで「出来ているに決まってる」と言う姿が見えたので、たった一つの振付に対して「本当にそんなあなたで良いのですか?自分の姿を鏡で確認!」としつこく諦めずに10回くらい言ってみました。

 

初級にしてはかなり突っ込んだやり方。
でもダンスを素敵に踊りたい!上手くなりたい!と思ってわざわざ時間作ってお金払って来てくれている人と感じましたので「楽しい」だけで数年経ってしまってはもったいない。
もちろん健康のために身体を動かしたいだけの方もいらっしゃるので、そんな方には強くは言いません。
その方は数年経っていましたし、言えば変わる段階の方と判断しました。
確実に上手くなって素敵になって、家族や周りの人に「最近なんだか変わったよね!」と言ってもらえる人になって欲しい。と言う思いからです。

 

言われたご本人、最初の5回位は鏡と焦点が合いませんでした。不思議です。私とは目が合うのに踊ると鏡との焦点がぼやけます。都合が悪いと本能が理解しているからです。頭では分かっていないようでした。「え?鏡見てないない私?」と言った感じでした。
しかし10回くらい目に、はっと我にかえりポーズの違いを理解し、素晴らしいポーズに変える姿が見られました。その姿の凛々しい事!

 

目、意外な盲点。自分の感覚で物事を判断してはいけない。

 

しかしダンスはここからです。
舞台の上には鏡は無いのです。観客が前にいます。
スタジオで鏡を見て踊っていますと、目で確認が出来ます。
鏡を見てばかり踊っていると「鏡を通して目が身体の動きを確認する脳の回路」が出来ています。
しかし本来は「脳から直接身体の末端まで動かす回路」を作ります。
「一瞬にして鏡を確認せずにして素晴らしく素敵なポーズ!」
腕の位置、歩幅、胴体は真直ぐなのか傾けるのか?首はどっち向き?それがジャズダンスですと数百種類、いや数え切れないポーズがあります。
これって良く考えると結構大変な事だと思いませんか?

 

自分は振付けが合って出来ているのかと鏡で確認。→その後見なくても一瞬にして出来る感覚、確認する能力を付ける。→(その他リズムは合っているのか?ダンスとしての緩急はあるのか?伸びやかに動けているか?等々もあります。)

 

ダンスってやること一杯で楽しいなとつくづく思います。

 

私も人の事教える前にもう一度確認しようかな・・・なんてこの文を書いていて思いました。

[Posted by kumiko at 2014年02月16日]